「動くのを待つ」のではなく、
「自分で動かす」矯正
子どもの歯を動かすのに必要な力は「1.7g」。それは、1円玉2枚分の重さより小さな力です。
一方、唇の力は約300g、舌の力は約500gにもなります。
そのため、口呼吸をしたり、唇や舌の使い方に悪いクセがあると、歯並びに悪影響を与えてしまうのです。
悪い歯並びの根本的原因に働きかけ、正していくことで本来の歯並びへと導きます。
トレーナー&トレーニング
-
筋機能矯正は、不正歯列・不正咬合(悪い歯並び・悪いかみ合わせ)の原因である口呼吸や舌の使い方、異常嚥下などの口周りの筋肉の間違った使い方をワハハオーラルセラピー(トレーニング)で正し、トレーナーを使い歯列を整えるという治療です。
-
-
マウスピース型矯正装置(トレーナー)
お子さまが無理なく続けられるよう、ストレス低めのマウスピース型矯正器具を採用。それぞれのお子さまの歯の状態に合わせ、数多くの種類がある装置の中から歯科医師が適切なトレーナーを選択して使用します。もちろんワイヤーやブラケット特有の痛みもありません。
-
ワハハオーラルセラピー(トレーニング)
歯が動くのをじっと待っている矯正治療ではなく、お口の筋肉の機能を改善し、舌癖などを解消しながら自分で歯を動かしていく、まったく新しいトレーニングです。指導を受けて毎日ご自宅でも実践できます。
筋機能矯正の6つのメリット
- 歯並びを悪くする癖や習慣を改善できる
- お子さまの顎の健全な成長を促すことが出来る
- ワイヤーの矯正装置と比べて痛みが少ない
- 取り外しができるため普段通りのお口のケアが可能
- 毎日のトレーナーのお手入れも簡単
- 金属によるアレルギーの心配がない
-
-
トレーナーの特徴
悪い歯並びの根本的原因に働きかけることを目的としたマウスピース型の矯正装置です。
正しい舌の位置・鼻呼吸や正しい嚥下が出来るようにお口周りの筋肉を整え、あごの十分な発育を促します。これにより歯並びの乱れを自然に治療していくことが出来るのです。
器具を装着するのは、日中1時間と就寝時のみ。見た目が気になる方にもおすすめです。 -
歯並びや悪癖を改善するトレーニングの例
-
-
舌を正しい位置に置くトレーニング
舌の正しい位置を学びます。舌の正しい位置を「スポット」と呼びます。舌を正しい位置におけていないお子さまが多く、また他のトレーニングの基本にもなるため、一番最初に行います。
-
姿勢や呼吸のトレーニング
鼻呼吸は心身の健康に不可欠です。正しい呼吸は、歯並びや姿勢も改善させます。複式呼吸を行うことで正しい姿勢が保たれ、正しい姿勢はお口のゆがみを正します。
-
嚥下のトレーニング
食事をする時はもちろん、つばを飲み込むなど、1日2000回もの「嚥下(飲み込み)」を繰り返しています。正しい嚥下が習得されていないと、顎骨の発達にも影響を及ぼし、発育の妨げとともに、呼吸方法や姿勢にも関わってきます。
-
あいうべ体操
舌の位置を改善し、人間本来の鼻呼吸で免疫力アップ。口を大きく「あー」「いー」「うー」「べー」と動かすことで、お口周りの筋肉と舌の筋肉を鍛えます。舌に筋力がつくことで、正しい位置(スポット)に舌がおけるようにもなり、口呼吸から鼻呼吸へ移行が可能です。
-
-
筋機能矯正で前突・正中離開(空隙歯列)を治療した症例
-
BEFORE
-
AFTER
通院時の年齢 6歳 性別 女 通院目的 スペース不足が気になる 診断 前突・正中離開
舌癖により正中離開や前歯の唇側傾斜があります。写真にも舌が歯を押している様子が映っています。低位舌のため高口蓋(口の中の上側が高い)も見られます。処置内容 トレーナー:K1(4か月)→i-3N(6か月)→K2(1年10か月)→T4(3か月)
ワハハオーラルセラピー:個別のプログラムを作成通院回数・期間 3年 費用 437,800円(税別:398,000円) リスク・副作用 下記の共通内容参考 備考 正中離開・姿勢の改善には時間がかかりましたが、成果が出ると本人のモチベーションもup。舌癖・低位舌などの習癖も無くなりまた。離開していた正中も閉じ、歯列弓もきれいなU字型になりました。 -
-
筋機能矯正のデメリットや注意点は?
- 口腔内・歯並びおよび鼻疾患の状態によっては対応できない場合があります。
- 患者さまの状況や歯の動きにより治療期間が延長したり、 治療途中で治療方針を変更することがあります。
- トレーナーを毎日使用しなかったり、装着時間(日中1時間と就寝時間)を守らなかったり、トレーニングの取り組みが良くない場合、治療効果が出ません。
- トレーナーをもぐもぐ噛んだり、お口に入れたままおしゃべりすると破損します。
- 患者さまの歯みがきに不備があった場合などには、 むし歯や歯肉炎になることがあります。
- 舌を正しい位置に置くスペースがない場合や顎骨の成長を促す必要がある場合は固定式の装置を一時的に併用することがあります。
- 固定式の装置を装着した時は数日間歯が浮いたような痛みがあり、装置になれるまでは噛むと違和感があることがあります。
- 歯ぐきや歯槽骨が多少やせることがあります。歯肉が退縮して歯が長く見えたり、歯と歯の隙間が広くなったりすることもあります。
- 体質によっては、アレルギーを引き起こす事があります。
- 自費診療(保険適用外)の治療です。
-
歯並びの悪さは症状のひとつにすぎません
小児矯正の目的は歯並びの改善にありますが、その先にあるお子さんの未来の成長にも着目する必要があります。歯並びとともに口呼吸や習癖・姿勢を改善することで、さまざまな身体的・精神的な成果を得ることも、小児矯正の目指すゴールです。お口の健康が、全身の健康へ。子ども時代の健康が一生の健康へとつながります。